「だれかー!どろぼう!!」何事かとアパートの階段をおりて、声がした方向を向くと・・・酒が吹っ飛んだ!!

「だれかー!どろぼう!!」何事かとアパートの階段をおりて、声がした方向を向くと・・・酒が吹っ飛んだ!!

6年前の12月。その日は金曜日で、俺は忘年会だった。

酒が飲めない俺は、家に帰るとクラクラしながらテレビを付けコタツに潜り込んでいた。

気持ち悪くて仕方がなかった。

それからしばらくした、たぶん12時ぐらいだったと思う。

「どろぼう!どろぼう!」

「だれか!どろぼう!」

声と同時に、外を走る靴の音が聞こえた。クラクラする頭で俺は考えた。

(酔っ払いの大学生か?ふざけてんのか?)

(でも、本当だったら面倒だな)

(まぁ誰かいるだろ。俺が出なくても…)

(でもなぁ…とりあえず様子でも見てくるか…)

で、外へ出た。アパートの階段をおりて、声がした方向を向くと…酒が吹っ飛んだ。

目の前に、全身黒ずくめのジャージ姿の男がいた…

うっすらと笑みを浮かべて俺を見ていた。

そして、右手にはヴィトンのバックを持っていた。

いきなり見つけちまったよ…俺。この服装にこのバック、こいつ犯人でしょ。

自分の運の強さというか無さを悔やんだ。でも、開き直った。

「おい、そのバック返せよ」

男「なんだよ!」

俺「それ返せよ」

男「なんだよ!」

俺「何度もいわせんな、ぼけぇ!」(声が震えてました)

そんなやり取りをしているうちに俺の後ろから車が来た。チャンスだと思った。

俺が手を差し出すと、男は無言でバックを出してきた。

俺「最初からそうすりゃいいんだよ」

そして、俺がバックをつかむと同時に男が逃げ出した。バックは俺の手に残った。

追いかけるか少し悩んだが、すぐに俺は後ろの車の人に声を掛けた。

俺「助けてください!ひったくりです!」

兄ちゃん「えっ!」

俺「追ってください!」

兄ちゃん「あいつですか!わかりました!」

俺「お願いします!」(声が震えてました)

車で走り出す兄ちゃん。車の後ろを走る俺。

男が曲がり角を曲がり、俺には見えなくなってしまった。

しかし車で先を走っていた兄ちゃんには見えていた様で、車を停めて住宅の裏へ走り出した。

車からもう一人の兄ちゃんと、女の子が出てきた。

気がつくと周りの家からも人が出てきていた。

なかにはゴルフクラブを持って出てきてるオッサンもいた。

それを見て、少し安心した。心強かった。

俺「ひったくりです!助けてください!」

できるだけ周りの人を巻き込もうとして叫んだ。

オッサン「どこ?どこにいった?」

俺「この家の裏です!」

走り出すオッサン。眺める俺。

手に持ったバックをどうするか考えていたら、兄ちゃん二人が男を捕まえて出てきた。

オッサンがクラブを握って後ろを歩いている。ドヤ顔だった。

俺「てめぇ!何してんだ!」

男「何にもしてねぇよ!離せよ!」

俺「自分がしたことがわからねえのか!」

男「何もしてねえよ!なんだよ!」

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