親父の葬儀でひさびさに帰った地元、そこでたまたま開催されていた同窓会で元カノと再会し・・・

親父の葬儀でひさびさに帰った地元、そこでたまたま開催されていた同窓会で元カノと再会し・・・

高校卒業以来、疎遠になっていた実家に帰ったことから始まった話。
その日は親父の葬儀だった。
懐かしいけど、あまり居心地のよくない実家の居間で
一人ボーっとしてると電話が鳴る。
兄は仕事があるからとさっさと帰って行ったし
元々母はいない。しかたなく出てみると……元悪友の吉田コウジだった。
コウジ「よお! カズ! 久しぶりだな!」
オレ 「ああ、そうだな」
コウジ「お前、今日来れるか?」
オレ 「いきなり何の話だよ?」
コウジ「あれっ? ハガキを送ったろ? 同窓会の?」
オレ 「知らねーな。つーか、今日は親父の葬儀でたまたま帰ってきてただけだ」
   「だから、これから家に戻る予定だ」
どうやら偶然その日が高校の同窓会らしい…
コウジの話によると毎年この時期に開催してるとか。
まったく気乗りしなかったけど
しつこく言われて断るのが面倒になり、とりあえず会場へ。

ところが……受付を見てゲンナリ……
そうじゃないかとは思ったけど……元カノだよ……
彼女の名前は幼馴染の雪子
会場となっている旅館の一人娘。
親父の転勤と兄貴の進学のせいで一人になった
オレの世話をしてくれた子。
実際は彼女だけじゃなく彼女の両親も
オレのことを気に掛けて食事の世話をしてくれたり
家に泊めてくれたりしてた。
とはいえ彼女の家に居候するわけにはいかないんで基本的には一人暮らし。
そして家の中のことは掃除、洗濯
食事の世話と家事一切を彼女がやってくれた。
そんな状態にもかかわらず彼氏彼女になったのは高校に入ってから。
ユキ「あ……久しぶり……何年ぶり? かな……」
オレ「……げ、元気そうだな……」
ユキ「うん……」
気まずさ全開……絶対こうなるって思ったわ…
だから来たくなかったんだ……くそっ!
彼女とは家が近かったし、小さい頃から一緒に遊んでた。

一番古い記憶はオレの母親の葬儀の時だと思う。
それが正しければオレが5歳の時だ。
その時のオレは死がどういうものか
正しく理解できてなかったけど
もう二度と母親に会えなくなったことはなんとか理解していたと思う。
だから、親父にあやされようが兄貴に諭されようがびーびー泣いてた。
そこにユキがやってきた。
ユキ「カズくん泣かないで」
オレ「おがーぢゃーん、おがーぢゃーん、びーびーびー」
ユキ「もう、男の子が泣いちゃだめっ」
オレ「だって、だって、びーびーびー」
ユキ「これからはユキがね、カズくんのね、おかあさんになってあげる」
  「ご飯も作ってあげる。一緒に寝てあげる。だからもう泣かないで」
言葉は適当だけど、こんな内容のことを言われたような記憶がある。
彼女が憶えてるかどうか知らないけど。
実際彼女は、その日以降なにかとオレのことを気に掛けてくれていた。

何かあるとすぐに泣くオレをいつも庇ってくれた。
だからオレのために面倒な家事一切を引き受けてくれた
彼女に対しても女性として特別な感情はなかった。
なんというか、おふくろのような姉のような……
要するに家族みたいな感じだったから
彼女の前でも平気でパソツ一枚でウロウロしてたわけで……
高二の秋だったかな……
台風接近にもかかわらず彼女はいつものように晩飯を作りに来てくれた。
それを二人で食べた後、試験前の勉強を教えてもらうことに。
当然、彼女の方が成績がいい。
ユキ「なんだか外が凄いことになってきてる……」
オレ「そーだな。さっきまでそうでもなかったのにな。今日、帰れるか?」
ユキ「ちょっと怖いかも……」
オレ「じゃ、泊まっていけよ。着替えはその辺になんかあるだろ?」
ユキ「……えっ……」
彼女のとまどった表情と声に気づかず
Tシャツとスウェットの上下をホイっと渡す。

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