俺『隣りに越してきた〇〇です、これからよろしくお願いします』隣人『あ、はい、すみません』←引っ越し先の隣人が20前後の可愛らしい女性だった!内心ガッツポーズだったが・・・

引っ越した先のアパートの隣りに彼女が住んでいたのが始まり
初日、菓子折りをもって隣りに挨拶に行った
反対側は空き部屋だったから片方だけ
呼び鈴を押して少しするとドアが開いた
そこには20前後と思しき女性が不安気な表情でオドオドして立っていた
「隣りに越してきた〇〇です、これからよろしくお願いします」
「あ、はい、すみません」
「これ、つまらない物ですが」
「あ、本当すみません」
可愛らしい人で内心ガッツポーズだった
ただ困惑していたようなので、しまったなぁとも思った
そのアパートは壁が薄く
ちょくちょく隣りから話し声が聞こえてきた
オドオドしてたけどやっぱり今時の女の子なんだなぁなんて思ってた
アパートは古いせいか
廊下を歩く音や玄関の開け閉めは筒抜け状態だった
少し日にちが経ち、ふと気づいた
隣人は毎回キッチリ決まった時間にゴミを出しているようだった
ある朝、俺がその時間を狙ってゴミを出しに行くとやはり隣人とすれ違った
「おはようございまーす」
「俺さんですね、おはようございます」
「毎回キッチリこの時間なんですねゴミ出し」
「えぇ、日課ですので」
いきなり毎回キッチリこの時間とか言われ隣人は怪訝な顔をしたが
すぐに理由が分かったようだった
前回会った時とは違って背筋が伸び精悍な表情でハキハキと話した
当時は、印象が違うなぁくらいにしか思ってなかった
その印象とは裏腹に隣りから聞こえてくる声は
かなり明るくキャピキャピしていた
他人と会うとき構えるんだなぁとか思ってた
その後は目立った接触はなく
たまにゴミ出しで顔を合わせる程度だった
隣人は俺の出勤時間より遅い出勤で
俺の帰宅時間より早くに帰ってきているようだった
音が筒抜けなので嫌でもわかってしまう
たまに外泊もしているようだった
ある日、俺は珍しく平日が休みになった
部屋掃除を終え昼前に買い物に出かけることにした
出発して間もなく財布を忘れたことに気づきアパートへ戻った
すると、ちょうど隣人と鉢合わせた
「あ、こんちは〜俺さんだっけ?」
「こんにちは、何の仕事されてるんですか?」
「んふふ、内緒」
内緒と言いながら、人差し指を口に当て頭を横に傾けウィンクをした
正直、あまりの色っぽさにドキッとした
同時に、また印象が違っていてなんだか変わった人だと思った
数日後、ゴミ出しでまた隣人と鉢合わせた
「俺さん、おはようございます」
「おはようございまーす」
「俺さん、私の部屋うるさくありませんか?」
「大丈夫ですよ、たまに音が聞こえますが」
「申し訳ありません、静かにするようにしますので」
「いやいや、こっちこそうるさくてすみません」
その日の晩、隣りから今までで一番大きな音がした
何かを床にたたきつけたような音で
直後、隣人の叫び声が聞こえた
なんだかヤバそうだったので気になって隣りに行ってみた
呼び鈴をならすと、しばらくして隣人が出てきた
「あのー、すごい音しましたけど大丈夫ですか?」
「すみません、大丈夫です」
「何かあったら手伝いますから言って下さいね」
「ええ、ありがとうございます」
いつもの背筋の伸びた隣人だった
翌朝、かなり早い時間に隣りから子どもの泣き声がして目が覚めた
かなり激しく泣いているようだった
何事かと思い気にしていると泣き声は止んだ
直後、普通の女性の悲鳴が聞こえた
声が割れ気味でガチの悲鳴みたいだった
さすがに気になり隣りの呼び鈴を鳴らした
何回鳴らしても誰も出てこなかった
ドアノブに手をかけると鍵はかかっていなかった
悪いと思ったが勝手に中へ入った
居間にもベッドにも隣人の姿はなかった
風呂場のドアを開けるとシャワーが出しっぱなしで床が赤かった
隣人はネ果でバスタブに寄りかかるようにして倒れていてた
どこから血が出ているか分からないくらい血まみれだった
隣人に声をかけ抱き起こしたが反応はない
さすがに他の住人も気になったようで何人かが駆けつけた
救急車を呼ぶよう頼み出血箇所を探した
案の定、手首が深く切れていた
近くにあったタオルで手首と二の腕の辺りをきつく縛った
少しすると救急車が到着し隣人は担架で運ばれた
その時、脱衣場の床にゴムがあったのを見た
救急隊が【付き添いは…」と言うと住人はみんな渋った
結局、第一発見者ということもあり俺が行くことになった
救急車では、見つけた時の状況や普段の隣人の挙動などを聞かれた
知っていることを答え病院についた
手首の縫合を終え、病室で輸血を受けている隣人の横に座っていると
看護士さんから「命に別状はないから帰ってもいい」と言われた
また「親御さんに連絡を取れないか」と言われ
ただの隣人であると答えると困った顔をされた
隣人が意識を取り戻したら連絡するから、と連絡先を聞かれた
携帯の番号を教えアパートに帰った
誰か隣人の部屋に鍵かけてくれたかなと思い
ドアに手をかけると開いたままだった
冷たい住人たちだと思った
隣人に悪いと思いながらも部屋に入り鍵を探した
鍵は壁にかけてあったのですぐわかった
部屋を見渡して親御さんの連絡先を探したがそれらしいものはなかった
引き出しの類はさすがに開けられなかった
脱衣場にはやはりゴムが落ちていて複雑な気持ちだった
隣人の部屋に鍵をかけ、俺は仕事に向かった
昼前、病院から着信があった
隣人が目を覚ましたようだが本人は何が起きたかまったく覚えていないようだ
加えて、自傷行為であることから精神科を受診させるとのことだった
仕事が終わり次第病院に向かうことを伝えた
夕方、病院へ行くと朝とは違う看護士さんに連れられて隣人のところへ向かった
どうやら数日間入院することになったらしい
また、両親はいないらしく親戚からの仕送りで生活しているらしい
本人がそう言ったそうだ
病室には行けず、面会室で隣人と面会した
「すみません、勝手に部屋入っちゃいました」
「あ、すみません…」
「鍵はかけておきました、病院に預けておきます」
「あ、はい…すみません」
最初の時のようにオドオドしていた
数日間の入院の後、隣人は帰ってきた
その日の晩、家に訪ねてきた
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
「いえいえ、それより体は大丈夫ですか?」
「えぇ、大丈夫です、ありがとうございます」
「自分の体は大切にして下さいね」
背筋の伸びた隣人が菓子折りを持ってきた
それからは以前と同様の生活になった
たまに会った時の会話は増えた
ある日、スーパーで隣人に出くわした
夕飯の買い出し中、肩を叩かれた
「俺さんでしょ?何してるの?w」
「あ、隣人さん、夕飯の買い出しです」
「へぇ〜夕飯はなぁに?」
「中華丼でも作ろうかなって」
小首を傾げる仕草がドキッとするほど可愛かった
すると、隣人が中華丼食べたいと言い出した
「出来たら持って行きましょうか?」
「えー、俺さんの部屋で一緒に食べようよw」
「まぁそれでもいいですが」
「じゃあ決まりね、一緒に材料選ぼ」
いつもの落ち着いた調子ではなく
意図的に可愛らしい仕草をしているように見えた
帰り道、手を繋ごうと言われ半ば強制的に手を繋いだ
俺の部屋に着いた
俺が飯の準備をしようと隣人がシャワーしたいと言い出した
「シャワーしてる間に作っておきますよ」
「違うよ、一緒にシャワーしよ?」
「いやいやw」
「ね?いいでしょ?」
抱きついてきて上目遣いで訴えてくる
一瞬心が揺れたがやはり何か引っかかった
相手は自刹未遂をしたメンヘラだからだ
隣人の肩を押し、咎めると頭をグイッと引かれキスされた
「やめて下さい」
「なんで?ご無沙汰なの知ってるよw」
「そういうのは彼氏とやって下さい」
「俺さんやっぱり堅物だね、まさか未経験?ww」
「隣人さんには関係ない、帰って下さい」
「マジで未経験かよwwww」
「帰れ」
「つっまんねー」
隣人は俺を罵倒しながら帰って行った
俺はかなり頭にきた、隣人はメンヘラ男好きだった
普段は落ち着いた調子なのに本性はメンヘラ男好きかとかなり胸くそ悪かった
数日後、またスーパーで隣人にあった
今度は先に目があった
隣人は、ハッとした顔をして頭をぺこっと下げた
俺はそれを無視した
平和に買い出しから帰宅して料理を始めた
すると、隣人の玄関が開く音がした
足音が俺の部屋の前まできて呼び鈴が鳴らされた
一応覗き穴から隣人の姿を確認し無視をきめた
何度か呼び鈴を無視していると部屋へ帰って行った
翌朝、隣人がゴミ出しする時間よりかなり早くにゴミ出しをした
隣人に会いたくなかったからだ
でも隣人と鉢合わせしてしまった
「俺さん、この間は申し訳ありませんでした」
「えぇ」
「無茶かもしれませんが、今まで通り接して頂けませんか」
「なぜですか」
「それは…今夜お話します、今夜お時間を頂けませんか」
「前みたいなことがないなら」
「ありがとうございます」
断れない辺り俺は典型的な日本人なのかなぁとか考えたりした
その晩、帰宅してしばらくすると隣人がきた
手にはクリアファイルがあった
部屋にあげてテーブルを挟んで座らせた
落ち着いた声色で「何から話せば正解かわかりませんが」
と切り出して隣人が話し始めた
・自分は解離性同一性障害である
・オドオドしたのが元の人格(主人格)
・ここ最近、主人格がまともに話したのは医者と俺だけ
・中華丼の件について主人格は知らない
・スーパーで無視されて主人格はかなりショックを受けた
・自刹未遂のこともあり、精神的に不安定な状態にはしたくない
こんなことを言ってきた
ご丁寧に診断書まで持参して、
さらに人格が変わるところまで見せられた
その時はとんでもない邪気眼にあたったと思った
数日後、ある場所に誘われた
ついて行くと小さい精神病院だった
患者が何人か待合室にいたが隣人は受付をスルーし奥に進んだ
奥の部屋には院長先生がいた
「先生、前に言った方に来ていただきました」
「おぉ、この方か。じゃ君は隣りで休んでていいよ」
隣人は隣りの部屋に入った
院長先生から隣人についての話を聞かされた
数年前に診断した
原因は精神的なショック
それぞれの人格について
接し方について
などなど
因みにこの時は最低12人いたようだった
正直なところ、いい迷惑だった
たまたま引っ越した先の隣人の世話を押し付けられる方向で話が進んでいる気がした
本当に嫌で仕方がなかったしどうにか逃れる方法を考えてた
というか、一般人にこういうことを巻き込んでいいのかと
院長先生曰わく、治療行為をする訳じゃなくて
「理解者としてそばにいてあげて欲しい」
「隣人は君のことをもっと知りたいと思ってる」
「隣人にとってそれは珍しいこと」らしい
長々と話をされたが、要約すると
良き隣人であって欲しい気味悪がらないであげて欲しい
ということらしい、それでもめんどくせーと思った
話が終わり院長先生が隣りへ行くと隣人が戻ってきた
最初の時のようにオドオドしながら俺の前に来て
「よろしくお願いします」と手を差し出してきた
仕方なしに手を握ると隣人はパッと顔を上げた
隣人の笑顔をこの時初めて見た
今までで一番良い表情だったと思う
その笑顔だけで隣人に惚れたんだと思う
主人格→主人格
背筋伸びてる→A
男好き→B
リスカ→C
それ以降、隣人とはよく晩飯を一緒に食うようになった
加えて、色んな人格と会うことにもなった
初めて一緒に晩飯を食べた日、俺の部屋に来た時はAだった
主人格が恥ずかしがってるからAが来たらしい
飯ができる頃には主人格になっていた
食事中、一瞬俯いた
「あ、どうも」
「え?」
「なんか楽しそうだったから」
「あ〜、名前は?」
「D、よろしくね」
普通の女の子って感じの人格だった
この日は最後までDだった
翌日、主人格と話した
「昨日、私…」
「Dさんが最後までいましたよ」
「そうですか、また一緒にご飯食べていいですか?」
「いいですよ、お願いします」
主人格も割と積極的な気がした
別な日、今度はBが来た
BとDは少し似てる、色っぽい方がBだ
「俺さんてさぁ、よくシャツ着てるよね」
「あんまり服持ってないんで」
「ふぅん、私わかる?w」
「Dさん?」
「Bでしたー」
頭をグイッと引かれキスされ舌を入れられた
「ぅわ…あぁ…」
「あんまりするとAが怒るからw」
その日は終始Bだった
なぜそこまで男好きなのか聞いた
男を手玉に取るのが楽しいらしい
加えて気持ちがいい、一石二鳥だと言っていた
リスカの時、脱衣場にあったゴムもBの仕業らしい
行為の後、男を帰してから主人格に代わると
ゴムを見てショックを受けたらしい
ショックなことがあるとEという人格がそれを全て受ける
Eにある程度ショックなことが溜まる?とCが自傷を行ってしまうらしい
Cがリスカする、痛みで子供の人格Fが泣き出す
Fが引っ込むと主人格が出てきて血を見て悲鳴上げる
ショックで失神ということらしい
B曰わく、それまでの経験人数は6人
ある程度、特定の相手で輪番らしい
隣人の部屋に宗教の勧誘が来たらしく、それがかなりしつこかったよう
その日の夕飯時はAが来た
Aはなんか疲れた様子だった
聞くと攻撃的な人格Gが宗教勧誘のせいでかなり頭にきているらしい
Aは「今日は夕飯やめた方がいい」と言ったが
俺は別にいいと一緒に夕飯を食べた
すると、案の定Gが出てきた
テーブル挟んで向かい合ってたんだが
いきなり箸を投げつけてきた
「あ〜!!なんだよあいつら!」
「Gさん?」
「うるさい、ナグるぞ」
「やめて下さい」
「うるさい」
結局殴られた
でも女の子だけあってそこまで痛くなかった
しばらく経った頃、Aが真剣な顔をして来た
「Fという人格がいます」
「あ〜…子供の」
「知ってましたか。主人格がFを見せたいと思ってるようなんです」
AとしてはFは他人に見せたくないらしい
理由は、絶対に気味悪がられるから
俺としては、打ち解けてくれるのは嬉しかった
で、結局Fに会うことになった
「おじさんだぁれ?」
「〇〇だよ」
「Aお姉ちゃんから聞いたことあるよー遊ぼ?」
絵を描いたりして遊びに付き合った
そのうち寝てしまったから俺のベッドに寝かせた
翌朝、起きるとAだった
俺が気味悪がらなかったことを安心していた
休みの日、隣人は出かけた
Bだったらと思うと正直かなり苦しかった
昼過ぎに、誰かが物凄い勢いで呼び鈴を鳴らした、Gだった
かなり焦っているような困っているような感じだった
「ヤバい、ヤバいヤバい」
「どうしたんですか?」
「ヤバいんだよ」
俺の頭を殴った
「あいたっ」
「っ〜!」
「なんですかいきなり」
「痛い!痛いんだよ!なんだよこれ!」
Gは今まで痛みを感じなかったらしい
ところが今日、腹が立って邪魔な自転車を蹴ると足が痛くなったという
初めて痛みを感じたGはかなり弱々しくなってた、ちょっと可愛かった
Aがこんなことを言ってきた
「主人格とは恋人同士ではないですか?」
「恋人と思ったことはないですが」
「主人格は恋人になりたいと考えてますよ」
「考えたことなかったです」
「私としては、俺さんなら是非お願いしたいのですが」
それだけ言って部屋に帰った
翌日、夕飯時にDが来た
「付き合わないの?」
「よくわかりません」
「ふぅん、まぁいいけどさ」
「付き合った方がいいですか?」
「好きなの?」
「好き…かなぁ?」
「はっきりしてあげてよ」
なぜかDに恋愛相談してた
休みの日、主人格と買い物に出かけた
その日は珍しくずっと主人格だった
夕飯を外で済まし、帰り道
「主人格さんは今まで何人と付き合いました?」
「私はありません。Bさんならたくさん…あると思います…」
「そうですか。俺と付き合ってみませんか?」
「え…あ…はいw」
初めて見た笑顔よりもっといい笑顔だった
その日は俺の部屋に泊まった
こうなったら何としても阻止したいことがある、Bの男遊びだ
翌日、Bと話をしに隣りへ行った
部屋にいたのはAだった、俺を見るとちょっと嬉しそうだった
Bと話したいと言うと「やっぱり気になりますよね」とすんなり代わってくれた
「お願いがあります」
「大体予想つくけどねぇ」
「男遊びをやめて下さい」
「ん〜どうかなぁ、今から抱いてくれる?」
ちゃんとした返事をもらえなかった
部屋に戻り作戦を練ること数日、主人格が部屋に来た
「Bさんと…その…していいですよ」
「え」
「体は私の体ですから浮キじゃないです」
「でも…」
「私は俺さん以外の人とは嫌です」
悩んだ、すると、一瞬俯きBが出てきた
「さてさて、お手並み拝見ww」
「主人格としてからでいいですか」
「えー、体同じなんだからさぁ」
「お願いします」
「今?」
「いや…」
「それまで我慢しろっての?」
Bも意外と話せばわかる
主人格を初めて抱いたのはもうちょい先
それまでBが我慢してたかは知らないし知りたくもない
主人格とした時はかなり恥ずかしがってた
キスしただけで真っ赤になった
それはさておき、休みの日は出かけることが多くなっていた
AだったりDだったりもしたけど
最初の頃より主人格とAは笑うことが増えた気がする
反対にDはあまり出なくなった
Gはたまに出てくるけど痛いの嫌らしくあまり殴らなくなった
Fは相変わらず、ちょくちょく遊びに出てくる
買い物の時、チラッと出てきてはお菓子をカゴに入れている
主人格と体を重ねるうちにBもあまり出なくなった
しばらく経った頃、主人格が物凄い勢いで泣いてた
なんで泣いてるか自分でもわからないらしい
後でAが教えてくれたんだけど、Cが居なくなったらしい
リスカした時の記憶とか気持ちが主人格を泣かせたんじゃないかって言ってた
その頃、俺に転勤の内示が出た
その日、帰りにフラッと寄り道して指輪を買った
まっすぐ隣りの部屋に入った
なんとなく主人格だと思った
「ただいまw」
「おかえりなさいw」
「転勤になりました」
「転勤…どこですか?」
「〇〇です」
「そ、そうですか…昇進ですね」
泣きそうな顔をしながら無理やり笑顔だった
「一緒に行きませんか?」
最初はお断りされた、泣いた
次の日、Aが来た
「振られちゃいましたね」
「どうしましょう」
「誘拐とか、どうですか」
「真面目な話です」
「主人格は俺さんに迷惑かけたくないんですよ」
「迷惑なんて何もないですよ」
泣いた
数日後、隣りの部屋に行った
「ダメな理由はなんですか」
「ごめんなさい、邪魔したくないんです」
「なら一緒に来て下さい」
「あ、あの…」
「目の届く所にいて下さい。会えない方が主人格さんが気になって迷惑です」
「毎日会えた方が安心できるんで邪魔になりません」
「ちょっと怖いですよ」
「引っ越しの準備しといて下さい」
「あの…わかりました」
で、結婚しました
今はこっちで院長先生が紹介してくれたとこ行ってる
AとFは今もいる、BDEGはいるみたいだけど最近見ない
Eは元から出てこないけど他の人格はいたりいなかったり
いるんだけど出てこない人格だったり
ウサギとかもいたけど俺とFが会ってからは出てないらしい結婚してから
転勤してからすぐに式場を探すつもりだったが
嫁は両親いないし友達もほとんどいない
式挙げない方がいいような気がしてAに相談してみた
「極近しい親族だけがいいと思う」
と言うので、仕送りくれてた親戚夫婦と俺の両親だけでやった
料亭の小部屋でこぢんまりと
あと、他人格とやったかどうか
AとBはやった、Aは結婚してから
興味があるって言ってきてたまにしてる
Bは、主人格としてたら勝手に出てきてる時がある
どっちも主人格の許可は出てる
主人格が言うには他人格を含めて私だからいなくなると寂しいらしい